悲しい開発

おはようございます。日本夢之助です。

「これ絶対オイシイ」

「最強にウマい」

いくら“美味しい!”と思っているものでも、それより美味しいものはいくらでもあります。

これは、当たり前の話ではあるのですが

同時に、悲しい話でもあります。

だって、

比較すればする程、味覚が開発される反面、

それまでの神話(「最強に美味い」)が崩れる去るのですから。

ウイスキーもそうで、

高ければ高いほど美味いに決まっているのです、

自分の味覚に合うかどうかは別として。

週に1日だけ空けたりもするのですが

ウイスキーのテイスティングは毎日に続けているのですが、

ボウモア(BOWMORE)

という銘柄がありまして、

スコッチウイスキー産地の1区画として代表される「アイラ島」の銘柄です。

他の産地域と比べてアイラ島のウイスキーの特徴は、

一般的に「正露丸っぽい」と謂れている強烈なクセにある香りです。

ボウモアもとりもなおさずそうで、

12年もの(「ボウモア12年」)は(コスパも良いのもあって)好きで飲んでいたのですが、

同じアイラ島の

ラガーヴーリン16年(LAGAVULIN)

を飲んでみたんですね。

一口飲んでみて、

“少しボウモアに近いのかな?”と、

次は、意識して比べて飲んでみました。

似てるのは似てたのですが、

結果、

ラガーヴーリンの出来が(評判通り)あまりにも素晴らしすぎて、

わたし自身も味覚が開発されてしまいまして

今まで飲んでたボウモアに感じたことのない「Woody感」といいましょうか、

樽感(熟成に詰められていた樽木の香り)」といいましょうか、

を感じてしまった。

これが、悪い意味で。

それ以降、

その樽の香りが邪魔してる感じでボウモアを美味しく飲めてないのですが、

これもラガーヴーリンを飲まなければ

ずっと

ボウモア最高、といっていたに違いない。

今回は、味覚に絶対はない事を思い知りました。

まぁでも、これが、ウイスキー を飲む醍醐味なんですけど。

ウイスキーを楽しむにあたって慶事なのか、悲しい開発なのか判断つきかねます。

もちろん、ボウモアは12年も15年もオイシイですし、

12年なんて、あれだけ美味しくて安ければ3000円弱で買える訳ですから

本当に、親しみやすい銘酒には変わりはないのです。

以上。

《今日の味噌汁》

〜玉ねぎと水菜とジャガイモ〜